眼瞼下垂手術とは

眼瞼下垂の手術はずいぶん一般的になりました。

以前の記事に書いたように、眼瞼下垂というのは病態をあらわす言葉で手術の方法をあらわしているわけではありません。

他のクリニックで眼瞼下垂の手術を受けられた患者さんを診せていただくことがありますが、実にいろいろな方法で手術をされているようです。

教科書的にもさまざまな方法があるのですが、最近もてはやされているのはいわゆる信州大学方式、松尾教授の手術方法のようです。

この方法は一言でいえば挙筋前転固定です。挙筋腱膜を瞼板に3か所固定しますがその際挙筋前転をどれぐらいするかで目の開き具合を決めることができます。

前転をするときに同じようにしてもまぶたの目頭側はなかなか開きずらく、目尻側は開きやすいという現象があります。

これは患者さんの年齢に関係なく一般的です。その結果、眼瞼下垂術後の患者さんの目の形は一種独特でほとんど例外なく外側が開きすぎの目になるようです。

美容外科的にこの手術を応用する場合は、このことをよく知らないと術後のまぶたの形が全部つり目になってしまいます。

内側は少しオバーコレクション、外側はややアンダーコレクションに心がけるとごく自然な目の形が得られやすくなります。

また形成外科的にはlateral hornとmedial hornを切離しますが、美容外科的にはこれをおこなうとコントロールがきわめてむずかしくなるので、最近はやっていません。

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