美容外科学会統一問題について
今年も先日の学会で日本美容外科学会統一問題のシンポがありました。
今年の様子からは、率直に申し上げて、この問題は進展するどころか後退しているといえそうな状況でした。
以前からこの問題の解決には相当な壁が何重にもある、と思っていたのですが、現実的には想像よりはるかに解決困難な問題があるようです。
形成外科医を中心としたJSAPSとそれ以外の医師を中心にしたJSAS。
それぞれあまりに立場の違う美容外科医師たちが集まっている二つの集団がお互いに知恵を出し合って合意を得ることができるかどうかは、将来わが身に直接降りかかってくる問題とはいえ、なかなか興味深く考えさせられます。
たとえて言うなら、この二つの学会は幕末の薩長同盟前の長州藩と薩摩藩のようなものだと思うのです。
役者はそろっているのですが、ただひとり足りないのが坂本竜馬のようです。
実際の坂本竜馬がそれほどの人物だったかどうか、真偽のほどは別にして、人物として語られている「坂本竜馬」が今の美容外科医療業界には見当たりません。
学会の重鎮の先生方は、匙を投げたも同然のように「この問題を次の若い世代に任せたい」といって締めくくられました。
「次の若い世代」・・・って、もしかして我々50代世代のこと?
残念ながら、自分の周りを見渡しても「坂本竜馬」は今のところいないようですが(私を含めて)、そこはそれ、21世紀はなにも坂本竜馬のような一人の人物の登場を待たなくても解決方法はあるのではないか、というのが私の意見です。
真の実力と患者さんからの信頼をかね備えた美容外科医だけが生き残れる、それを客観的に評価できる制度があれば後はなにもいらないと考えます。
したがってそういった新しい美容外科医集団が出来上がればいいのだと思うのですが、制度上どこかの基本診療科のサブスペシャリティとならなければ存続できないというところに困難があります。
名古屋の美容外科・美容皮膚科
八事石坂クリニック
八事石坂クリニックは愛知県名古屋市にある美容外科・美容皮膚科です。
2008年に八事駅徒歩1分の場所に開院し、おかげさまで13周年を迎えました。
名古屋駅前院 052-589-1382/八事院 052-861-1929
【受付】月曜~土曜 9:30~18:30
2 thoughts on “美容外科学会統一問題について”
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高須先生はかなり譲歩されて、事実上、JSAPSに吸収合併で、あとはJSASの先生方にどうやって専門医資格を与えるかの問題かなと思っていましたが、梅沢先生が却下したようですね。
JSAPSの資格は形成外科医の既得権が強すぎるので、レーザー専門医みたいに、皮膚科や外科など各科の2階建てにするのが妥当かなと個人的には感じます。
まぁ、このまま決裂しても、JSAPSは形成外科の2階建てにできるでしょうから、このままJSASはジリ貧になっていくんだろうなと。
同業者さま こんにちは。
コメントありがとうございます。
この問題は解決が本当に難しいですね。
厚生労働省の方針(専門医制度など)にかなり振り回されそうで、それについては割り切れないものを感じます。
JSASの先生にとっては、いまさら形成外科を1から勉強してられるかい!といったところが本音でしょうが(梅沢先生の提出された趣意書?にそう書いてありました)・・・。
これについては、むむーと考え込んでしまいました。
今までのブログで書いてきましたように、私も美容外科をやりたいと思いながらもかなりつらい下積み生活を形成外科で強いられましたからある程度同情もできますし、複雑な気持ちです。
ただし美容外科医ならずとも医師であれば時間を惜しまずに常に勉強していく姿勢は一生必要なのでは?と正直思います。